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#43(株)ヘラルボニーCOO松田文登さん来校

 令和5年7月20日(木)3,4校時に全校生徒対象に起業家による講演会が行われました。講師の松田文登(ふみと)さんは、岩手県金ヶ崎町出身で、双子の兄弟である崇弥(たかや)さんと2018年に株式会社ヘラルボニーを設立されました。創業のきっかけは4歳上のお兄さん、翔太さんの存
在です。翔太さんは自閉症で、一緒に出かけると周りから好奇の目でじろじろ見られたり、からかわれたり、「かわいそう」と同情されることに、文登さんと崇弥さんは疑問を抱いていたと言います。そういった社会の差別意識価値観を変えたい、という強い想いがヘラルボニーの創業につながっています。「ヘラルボニー」という社名は兄の翔太さんが7歳の時に自由帳に何度も書いた謎の言葉で、文登さんたちは、兄翔太さんをヘラルボニーの「真の創業者」と呼んでいます。😊

扇風機を20台ほど体育館に持ち込んで暑さをしのぎました
講演終了後、積極的に質問する生徒たち
1年次からも質問がありました。1つ1つの質問にていねいに答えてくれた松田さん。

 『”障がい者”という人物はこの世に一人もいない』
 『”普通”じゃない、ということ。それは同時に可能性だと思う』

 松田さんが講演の中で伝えてくださったこれらの言葉は、私たちの心に強く印象づけられ、私たちが価値観を見直すきっかけをくれました。障がいを持つ方々の特性は、個性であり、異彩(異才)として素晴らしい輝きを放つものだということを、ヘラルボニーさんの契約作家さんと、そのアート作品を見て思いました。

生徒会長から松田さんにお礼の言葉を述べ副会長から本校農場特製「ラ・フランスジャム」の  お土産をお渡ししました

 生徒の感想から「普通とは何かについてもう一度考えてみようと思いました」「"Love Difference 違いを愛そう" このテーマは自分たちが生きていく上でのテーマでもあると思いました」「自分の思いを行動に移し、起業して活動している松田さんはとてもかっこよく尊敬します。私もそういう人間になりたいです」「自分を環境に合わせるのではなく、自分が社会を変える、という発想は初めて知った。私も自分の夢を実現して社会を変えたいと思いました」「私は将来、特別支援教諭になりたいのですが、障がいを持つ生徒のこだわりや癖を無理に直そうとするのではなく、それらを伸ばして作品を作らせてみるなど、可能性を広げていければと思いました」「岩手を拠点とするこのような会社があることを知れてよかった」「目標や夢に向かってどのように登っていくかを、もう一度考えてみようと思いました」など、多くの生徒が講演を聞いて前向きな気持ちになり、パワーをもらえたことがわかりました。 

 松田さん、お忙しい中、貴重なお話をしていただきありがとうございました。ヘラルボニーさんの思想が、岩手から日本、世界に大きく広がることを私たちも応援しています。

講演後、福祉系列の生徒たちの質問に答える松田さん
福祉系列の2,3年次と、総探で福祉の研究をしている生徒と記念写真