#176_第20回東北地区高等学校総合学科教育研究大会
令和6年10月10日(木)11日(金)に標記研究大会が行われ、第1日目の10日(木)には、本校を会場に全体会と公開授業が行われました。
この大会は毎年開催され、東北地区の総合学科高校が一同に会し、特色ある総合学科のあり方やカリキュラム設定、「産業社会と人間」「総合的な探究の時間」の授業のあり方、地域との連携や進路指導などについて、実践例を紹介しながら研究協議をしました。今年度は岩手県一関市を会場に約90名の先生方と教育委員会の方々が参加しました。
まず初めに、歓迎セレモニーとして、本校大講義室で太鼓道場部の『一関すずめ踊り』が披露されました。2年次部長の千葉羽乃さんによる演目紹介後、笛や太鼓の陽気なお囃子(はやし)に合わせて、踊り子たちが華やかなピンクと黄色の扇子(せんす)をひらひらさせながら楽し気に舞いました。踊りの合間には「一関♪一関♪」「二高♪二高♪」と踊り手たちが掛け声をかけ、まさに一関二高ならではの「すずめ踊り」でした。太鼓道場部のみなさん、ありがとうございました!
その後、本校の学校紹介が行われました。内容は、中学生の1日体験入学で、二高を中学生にPRするために在校生が制作した系列紹介動画・施設紹介動画・部活動紹介動画・そして3年次生の夢インタビューの動画でした。これらの動画は、教員がほとんど手を手を加えることなく生徒自身が取材しまとめたものですが、期待以上のクオリティーでした♬ 動画の中で、生徒たちが生き生きと活動している様子は、本校の校訓である「自主の心」「意志の力」「創造の意欲」、スクールポリシーである「自分の未来をプロデュース」といったメッセージが生徒を通して表現されていました。協力してくれた皆さん、ありがとうございました。
🌸🌸🌸🌸🌸学校紹介動画🌸🌸🌸🌸🌸
学校紹介ポスターに登場するキャラクターを美術部員が考案し、全校生徒から名前を募集しました!
総合学科の良さを生徒がよく理解して、上手に表現してくれました!👏
6校時は授業公開でした。
1年次の「話し方教室」は、ここ3年ほど継続して1年次「産業社会と人間」の授業で行っており、講師は元IBCアナウンサーの河辺邦博さんです。講師の先生のご指導により生徒たちの持つ力がうまく引き出され、毎年、教員の予想を超えるスピーチに、驚かされています。
今年も5校時に講義を聞き、6校時に体育館でグループ内スピーチと代表者スピーチを行いました。ステージにあがった代表スピーカーたちは「10年後の私」「今、私が頑張っていること」などについて、夢を持つようになったきっかけや、そのために今、何をすべきかなど、堂々と話してくれました。特に驚いたことは、全員が聴衆に語りかけ、聴衆を巻き込むような話し方が出来ていたことです。河辺先生のご指導が浸透していると感じました。(スピーチはぶっつけ本番で練習はしていません。)見学した先生方からは、高校生があんなに堂々と自分の考えを話すことが出来るとは凄いと感心されました。また、代表生徒だけでなく、グループ内発表でも、1人1人が自分の考えを真剣に話し、それを聞く生徒の態度もよかったとお褒めの言葉をいただきました。
2年次では「社会課題を考える」というテーマで、新聞やニュースで話題となっている課題や自分が興味のある課題について、4人ずつのグループで「課題を発見する」➡「問いを立てる」➡「仮説を立てる」➡「検証する」➡「考察する」という探究のサイクルの仕方を学び、ポスターにまとめて発表しました。2年次の「総合的な探究の時間」は週1時間しかなく、作業をするにも時間が足りず大変でしたが、8月末の二高祭にポスターを展示し、今回の公開授業までに、何度も内容を見直して書き直したりなどしました。
公開授業の前日は、遅くまで教室に残ってPCで調べたり、ポスターを仕上げたり、プレゼンの練習をしている2年次生がたくさんいました。そして当日は、生徒が互いに質問や意見を述べたり、Classieに意見を書き込んだりして、活発に意見交換を行いました。見学した先生からは、きちんと質問や意見が言えて、Classieに書き込んでいる内容もきちんとしたことを書いていて、素晴らしいですねというお褒めの言葉をいただきました。
1階のコミュニティーホールでは、来校者に本校農場産のジャムの販売や、ビジネス系列3年次の生徒たちが松栄堂さんとコラボして、骨寺地区で生産された南部一郎かぼちゃ入りフィナンシェ「かぼんしぇ」を販売しました。売れ行きは上々で、かぼんしぇは、あっという間に完売しました。ジャムも予定数量がすぐになくなり、追加で販売しました。御協力ありがとうございました。
終了後のホールの片付けは、3年次のビジネス系列の生徒たちを中心にたくさんの生徒たちが進んで手伝ってくれて、そのことも非常に清々しい気持ちにさせてくれました。
他県から来たある先生に「一関二高の生徒さんの、なんとも言えないあのさわやかさは、どこから来ているのですか?」と聞かれました。それはもちろん高校での指導だけではありません。今まで生徒たちが過ごしてきた岩手・一関地域の自然豊かな風土、地域の方々、そしてご家庭での躾や小・中と出会い導いてくださった方々、それら全てが彼らの素直な気質に影響を与えているのではないかと思っています。
第2日目、11日(金)はベリーノホテル一関において「教育課程」「産業社会と人間、総合的な探究の時間」「進路指導」という3つのテーマの分科会に分かれて発表と質疑応答が行われました。各校とも緻密な計画のもと、きめ細やかで工夫された素晴らしい実践をされており、非常に有意義で勉強になった研究大会でした。事務局の岩谷堂高校の先生方、進行・発表・記録など、担当してくださった先生方、教育委員会の皆様、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。